世界遺産の火災から考える火事の原因と対策

火事・火災

今年に入って世界遺産の火災が相次いでおり、各地で悲痛な声が上がっています。

季節的にも冬に差し掛かり暖房器具などの火気の取り扱いが増える一方で、空気が乾燥しやすい気候条件も重なり、火事が起こりやすい条件が揃ってしまいます。

 

2019年11月4日、まだまだ記憶に新しい世界遺産でもある岐阜県「白川郷」での火事。

 

2019年10月31日未明に起こった沖縄県「首里城」での火災。

 

2019年4月にはフランス「ノートルダム大聖堂」での火災。

 

いずれも歴史的建造物故なのか?火の回りも早く、人は燃え盛る炎を前にして呆然と立ち尽くしながら、一分一秒でも早く鎮火してくれることを願うしか出来ません。

冬本番を迎えてしまう前に火事を起こさない為の原因を知り、予防と対策についてまとめてみたいと思います。

火事と火災の違い

筆者はこの程、なんとなく同じように使われている「火事」「火災」という、微妙な言葉の違いについて知り得ました。

  • 「火事」とは火が燃えている状況
  • 「火災」とは火事によって起こった災害
建物そのものが燃えている状況は火事であり、火が燃え広がって人や周囲に被害をもたらせば火災となる。

火事被害に遭われた方にとっては、急に住む家も所持品も思い出さえも全て失ってしまうわけですから、災害だという認識でも間違いではないのかもしれません。

感情的な要素は除き、あくまで状況的な部分での言葉の使い分けなのでしょうね。

火事が起こる原因

タバコの不始末

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

タバコによる火災の多くは「不適当な場所への放置」によるものだそうです。

火が付いたままのたばこのポイ捨て、火を消したつもりのたばこが燃え移ってしまい、それらが元で火事を引き起こす要因となり得るので、愛煙家は責任を持って嗜む必要があります。

電子タバコは火を使わないからと寝タバコをしてしまう方も増えているそうですが、加熱部分の発熱高温も相当高いものなので油断は禁物です!

タバコの不始末によって火事を起こさないように十分気を付けましょう。

火の不始末

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

冬は食卓にカセットコンロを持ち出して鍋をつつく、そんな機会も多く見受けられますがコンロによる火災は「消し忘れ」によって起こることが多いようです。

住宅にも太陽光発電を備え付け、オール電化に伴ってコンロもIHを選択する家庭も増えておりますが、やはり使用方法を誤ってしまうと火事の元となってしまいます。

火の扱いにあたっては、消し忘れや油の取り扱いなど十分に心掛けましょう。

電気系統のトラブル

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

首里城や白川郷の出火の原因はハッキリと断定されておりませんが、電気系統のトラブルなのではないか?と、されております。

配電盤や配線コード等の老朽化といった機械や設備そのものに問題がある、更には配電コードがネズミにかじられる等、電気機器や配線器具によって火事が起こるということも憂慮しなければなりません。

配電機器なんかは目に入りにくい部分ではありますが、住宅の築年数を考慮して交換や更新、電源ケーブルや配線コードがぐちゃぐちゃと絡み合わないようにスッキリとしたいものです。

放火やその疑い

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

放火魔がなぜ放火を起こすのか?その心理や欲求なんて知る由もありません。

夜中の0~2時頃の寝静まった時間帯にライターを使用しての犯行が多いそうですが、未然の防衛対策が難しい所ですが同一地区で立て続けに火事が起これば放火の疑いが強くなります。

日頃の近所付き合いでの情報交換や地域での防火活動など、近隣で起こっていることに耳を傾けてみると対策に繋がっていくのかもしれません。

火事を起こさない予防と対策

火事の予防

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

予防で一番大事なことは常日頃から心掛けるということです。

事故等もそうですが「自分には起こらない」と、思い込んでしまう油断こそが火事の元であり、いくら悔やんでも後悔をしてもしきれない自責の念に駆られてしまうことでしょう。

失ってしまったものは当然戻ってきませんし、加入している火災保険では賄えきれない保障問題が起こる可能性もあります。

火の扱い方、目を離さない、火を使ったら消火まで責任を持つ、当たり前の日常の中に火は時に恐ろしいものだという認識を持つことが重要です。

防火対策

出典:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)様より

屋内屋外問わず可燃性のある燃えやすいものが散乱していると、小さな火が瞬く間に燃え広がってしまいます。

整理整頓、地域との連携、消防機器の設置、防犯対策が結果的に放火対策に繋がる部分が多いので、街灯を照らして周辺を明るくしたり防犯カメラの設置など。

たとえ火事が起きてしまっても、ボヤ騒ぎ程度で収まるような仕組みと対策を探っていく必要がありそうですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

歴史的建造物の復元復興には長い年月と莫大な費用が費やされ、観光地で訪れるとなると目にする機会は人によっては生涯に数える程度。

なによりも歴史や思い出そのものが業火に包まれている様は、ショック以外のなにものでもありません。

そしてそれは我々の身にも近く潜んでいるという事実。

火は生活に欠かせないものである反面、身近ゆえに非常に恐いものであるという認識を強く持ちましょう。これから冬本番が控えているので、上手く使いこなして楽しい冬を迎えましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました