機械式立体駐車場が生む非効率性に納得

流行・ブーム

こんにちは!黒P編集部です。

 

本日は気になる記事を見付けまして、これが個人的に非常にタイムリーな内容であったので紹介しつつ掘り下げてみたいと思います。

 

筆者の両親は戸建て住まいから現在はマンション住まいへと移行しておりまして、理事会や会合なんかに代理で出席することがあるんです。

 

そこでよく議題に挙がるのが「機械式立体の駐車場の是非や課題」です。

 

今日に至るまでは「またその話題?」と思っていましたが、両親が住んでいるマンションに限った話ではないようです。

 

※以後、筆者の両親が住むマンションは「実家マンション」と記載していきます。

実家マンションの機械式立体駐車場

街路・連立・新交通:機械式立体駐車場の安全対策 - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

※出典:国土交通省「機械式立体駐車場の安全対策」

国土交通省のサイトに様々な機械式立体駐車場の紹介がなされていますが、実家マンションの駐車場の形態は「ピット三段式」に該当すると思います。

 

※出典:国土交通省「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」の手引きーP.4

 

参照図と異なる部分は地上部分と地下に2段、1列に3台駐車可能な縦型の方式です。

 

便利か?不便か?と聞かれれば、「使い勝手が悪く凄く不便」と即答できるレベルです。

不便な理由その1:車高が時代に合っていない

出典:フリー素材ぱくたそ様(www.pakutaso.com)

マンション群にあって比較的新しめなのですが、地下部分がセダンタイプの車高に合わせて作られており、限られた車高の車しか地下部分を使えないのです。

 

今の時代所有する車はミニバンが圧倒的に多く、そして最近の軽自動車も背が高いタイプが主流ですよね。時代に全く噛み合っていないのです。

 

使いやすい使いにくい以前の問題で、「使いたいけど使えない」状況に手が打てないのはなんとも・・・です。

 

値下げをした所で利用出来ないのであれば利用者は生まれません。

不便な理由その2:車離れが深刻化

出典:フリー素材ぱくたそ様(www.pakutaso.com)

最寄りの駅まで徒歩約10分という立地、周囲にはスーパーやドラッグストア、ホームセンターから家電量販店まで、生活をする上では不便さを感じない。

 

そもそも車がなくてもなんら不自由さを感じなかった立地なのですが、そこへ更に車離れの拍車をかけているのが、マンション住人達の高齢化による「車を手放す」という選択です。

 

立地条件から見れば、初めから「戸数分の駐車スペースを用意する」という考え方がナンセンスだったのかもしれません。

不便な理由その3:地下部分のゲリラ豪雨対策

出典:フリー素材ぱくたそ様(www.pakutaso.com)

近年のゲリラ豪雨で車が浸水してしまわないか?という懸念も挙がっていました。

 

構造が地上1階、地下2階のピット三段式であって、ゲリラ豪雨の際には激しい量の雨水が地下部分へと排水されるのですが、車に浸水の被害が出てしまわないか?

 

メーカーや管理会社に「問題ない」と説明されても、絶対の安心感は得られ難いと思います。

筆者も特に夏場の台風時期は地下2階部分には停めたくありません。

不便な理由その4:維持費や撤去費の問題

出典:フリー素材ぱくたそ様(www.pakutaso.com)

実家マンションの機械式立体駐車場のメンテナンスといった維持費が「年間で150万円超」との報告がありました。

 

利用数と月極の駐車場代とを照らし合わせてみても、採算が取れているとはとても言い難い数字。月々の修繕管理費から補填がされている状況で、機械式立体駐車場単体で見ると大赤字な現状です。

 

そして「廃止しよう!」と決定したとしても、撤去にもこれがまた結構な費用が発生してしまうという、二進も三進もいかないどん詰まりな状況です。

不便な理由その5:規約の問題

出典:フリー素材ぱくたそ様(www.pakutaso.com)

実家マンションの規約で「分譲向けなので賃貸に出したり、購入者以外の定住はNGである」という部分も、この問題に引っ掛かってしまっていると思います。

ちなみに民泊も規約内でNG事項です。

 

例えば賃貸オーナーが所有していたり、社宅として会社が保有していたりすれば、車を持つ世帯の出入りが少しは生まれ駐車場の空きが減るかもしれません。

 

安全面や安心感という部分ではこの規約は〇だと思いますが、サイクルが生まれない状況を作り出してしまうこの規約が、駐車場問題に首を絞めてしまっていることも確かだと思います。

まとめ

細かい部分まで見れば問題点は更に積み重なっていくのでしょうが、改善案としては「中長期的視野で撤去する」ということが一番の解決策になっていくのではないか?と。

 

赤字を垂れ流す機械式立体駐車場へ修繕管理費をいつまでも回すという使い道は、果たして正しいのか?間違っているのか?

 

個人的にはもっと他に回さなければならない、修繕すべき箇所があると素人目でも感じますし、「いざ」という時に使える為にもある程度の貯金もしておくべきだと思います。

 

時代と共に合わなくなっていくのは世の常、「先見の明」という言葉もありますがこういった部分も先を見通して、その時代に合った対応が求められてしまうのですね。

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